2018年3月29日木曜日

【翻訳】The Beginner’s Guide to Legacy / レガシー初心者講座?

気まぐれが続いたので今日も更新。
少し前の記事だけど、後から見ても有用性高いと思ったのでやってみた。



またPVの記事を訳したのは偶然なんだけど、それにしても彼の文章は読みやすい。

スタン、モダン等からレガシーに移る人向けのガイドであって、レガシーに慣れている人には「なんだ当たり前じゃん」な話が多い。

原文はこちら

私はサンタクララのGPに参加するにあたり、Ben StarkとEric Froehlichとチームを組んだが、チーム内にレガシープレーヤーがいなかったので我々にとってはレガシーを学ぶ機会となりそうだ。
最近のモダンやスタンダードが面白くないので少し時間を使ってみたくなったんだ。

振り返ると、何回かレガシーのイベントにも出ているので、全く知らないわけじゃないが長い事やっていなかった。
《時を越えた探索》が使われ出してから禁止されるまでを知らないし《師範の占い独楽》をいつも使っていた。
そこで数週間のリハビリが必要と判断した。
何を使うべきかは決まっていないが、それでもある程度は勉強、あるいは復習できた。

おそらく多くのプレーヤーは私と同じ立ち位置だろうから、という事で今回の記事を執筆する事にした。
今回の目的はレガシーを深堀りする事でもレガシーの回し方を教える事でもない。
普段、スタンダードやモダンをプレイしている人がレガシーをやる際に絶対に失念してはいけない事を簡単に紹介する事だ。

そういうプレーヤーのために、以下にいくつかのヒントを残す。


不毛がある



スタンダードでは、まず君のマナは安全だ。レガシーでは違う。《不毛の大地》がある。
そのマナ基盤が次のターンにも残っている保証はない。
従って必要になるまでは安易にフェッチランドを切ってはいけない。
例えば、黒マナがまだ不要な時に唯一の黒マナ源である《Underground Sea》を出し、それが不毛で割られたとしよう。

《不毛の大地》で台無しにならにようにマナを構えなければならない。
《呪文貫き》を構えながら《若き紅蓮術士》を戦場に出したい。
そして土地は以下の通り

Volcanic Island
Undergroundsea

この場合に島と《Volcanic Island》でヤンパイを出して《Underground Sea》で《呪文貫き》を構えたとする。
ここで相手が《不毛の大地》を起動すると君は《呪文貫き》を使えなくなる。
つまりここはデュアラン2枚を使い、島を構えるべきだった事になる。
島1枚では選択肢が減るが、それでも《呪文貫き》は確実に構えられる。

相手にとって優先して破壊したい土地がある場合、そっちを使ってしまった方がいい。
同じ例で土地が以下のように変わるとする。

Volcanic Island
Volcanic Island
Undergroundsea

こうなるとヤンパイを《Volcanic Island》と《Underground Sea》で唱えるべきだ(《Volcanic Island》で《稲妻》を構えられるって意見は本題から逸れるので無視する)。
相手は《Underground Sea》を割りたいからだ(《Underground Sea》が唯一の黒マナ源で赤マナの土地は充分あるとする)。
ここで《Underground Sea》をタップしないと、相手は不毛の大地で『君の黒マナを封印する』のと『《呪文貫き》を回避する』という2つの効果を得られてしまう。
《Volcanic Island》を割るメリットは《Underground Sea》ほどではないわけだ。

カードを(ちゃんと)読め

スタンダードで使用され得るカードは1,000~2,000枚。
レガシーだと15,000枚くらい。
かつてノーマルセットに入っていたカードのほとんどのみならず、スタンダードやモダンで1回も登場しなかったコンスピラシーや統率者のカードまで使えてしまう。
つまり君が見たこともないカードを使われる事だった有り得る。
そういう時はちゃんと読んで、正確に理解してから次の行動に移るように。

MOであった事だが、《トレストの使者、レオヴォルド》を初めて使われて大怪我をした。

その後、私は《精神を刻む者、ジェイス》を出した。
ブレストしてもカードを引けない。
何をバウンスしても相手にカードを引かれる。
そこで相手にライブラリー操作を行おうとしたらカードを引かれた。

な、なんだってー!

レオヴォルドはコントローラーを対象にとってもカードを引くらしい。
知らんがな。
もちろん、これはカードのテキストをちゃんと読んで、ライブラリー操作を自分にやればよかった。
だが知ったつもりで動いてしまったわけだ。

《宮殿の看守》を使われたこともある。
テキストには『宮殿の看守が戦場に出たとき、あなたが統治者になる。』としか書かれていない。
ハースストーンで言うと『自分のヒーローは破壊され、以後ロード・ジャクサラスが自分のヒーローとなる。』みたいなもんだ。
誰だよ?統治者?

そこで私は統治者についてGoogle検索をかけた。
GPではGoogleは使えないがジャッジがいる。聞け。
初めて見るカードはまずテキストを全て読む。わからなかったらジャッジを呼ぶ。
古いルールはわかりにくいし、時には全然違うものになっている事だったある。
ジャッジを呼ぶのは恥ずかしい事じゃない。

青いデッキを使うなら土地を手に持っておけ

大体のフォーマットで土地は手札で余る。
レガシーでは早めに余らせるようにしたい。《渦まく知識》《精神を刻む者、ジェイス》《トーラックへの賛歌》があるからだ。
多くのレガシーデッキの土地は少なめでシャッフルによって余計な土地を引かないように出来ている。

一例として以下のデッキを見てみよう。


Delver

Lands
2 x Flooded Strand
2 x Misty Rainforest
2 x Polluted Delta
2 x Scalding Tarn
1 x Tropical Island
3 x Underground Sea
2 x Volcanic Island
4 x Wasteland

Creatures
4 x Deathrite Shaman
4 x Delver of Secrets // Insectile Aberration
2 x Gurmag Angler
1 x True-Name Nemesis
3 x Young Pyromancer

Spells
3 x Cabal Therapy
1 x Forked Bolt
4 x Gitaxian Probe
4 x Ponder
4 x Brainstorm
4 x Daze
4 x Force of Will
4 x Lightning Bolt

 Sideboard
1 x Abrade
1 x Darkblast
1 x Diabolic Edict
1 x Fatal Push
2 x Flusterstorm
1 x Grafdigger’s Cage
1 x Grim Lavamancer
1 x Pithing Needle
2 x Price of Progress
2 x Pyroblast
2 x Surgical Extraction

《真の名の宿敵》1枚と《若き紅蓮術士》3枚を除いてスペルは全て1マナなので土地がそんなにいらない。
《真の名の宿敵》が手札に来るまで3枚目の土地をプレイしなかったくらいだ。
8ターン目にして場に土地が2枚なんて事もあるだろう。

土地を控えめにプレイするのが必ずしも正解ではないが、プロは大体の場合、土地を手札に貯めるようにしている気がする。


陰謀団式療法に注意



《陰謀団式療法》はレガシーでよく使われるし、これによってプレイイングを変えなければならない。
このカードは《ギタクシア派の調査》や軽量クリーチャーと一緒に使われている。
相手にとって君の手札は簡単に見られるんだという事を頭に留めておきたい。

ストームが相手だったとして君が1ターン目に《思案》2枚と《定業》1枚を持っていたとしたら《思案》を使え。
2枚捨てるわけにはいかないからだ。逆もまた然り。


コンボ相手には積極的にマリガンを

レガシーのコンボは早い、本当に早い。
ベルチャーやリアニのように1ターン目か2ターン目にゲームを決めてくるコンボもある。
だが、これらが環境を支配しないのは妨害もしやすいからだ。
それには初手に妨害が必須となる。

一例として以下のハンドが初手だったとする

秘密を掘り下げる者
秘密を掘り下げる者
稲妻
若き紅蓮術士
ギタクシア派の調査
沸騰する小湖
Volcanic Island

フェアデッキ相手ならかなりいいが、B/Rリアニ相手のサイド後の後手だとしたらマリガン。

コンボが相手なら例えば《意思の力》《外科的摘出》《狼狽の嵐》《呪文貫き》《目くらまし》やハンデスが初手に必要だろう。
「次のターンに引くだろう」なんて思っちゃいけない。
次のターンは来ないと思っておけ。


ウィルはサイドアウト



《意思の力》は強いカードではないが、必要悪である。
これがないと1ターン目にやられたりするからデッキに入れないといけない。
なくても大丈夫な相手ならサイドアウトした方がいい。
だって、そもそもそんなに強いカードじゃないんだから。

《意思の力》は重い。
ピッチで唱えるには青いカードをもう1枚(それとライフ)持っていないといけない。
トップデッキにあると辛いしハンデスにも弱い。
これを使うのは本当に効果的な時だけ。
《ゴブリンの放火砲》《冥府の教示者》《騙し討ち》のような『通したら負け』なカードを弾くならいい。
普通のフェアデッキ相手ならいらない。
2枚削るか、何なら0枚にしてもいい。

フェッチランドを残しておけ

モダンではフェッチランドはデッキ圧縮手段だったり、マナ基盤を安定させる為に使う。
土地を引きたくないならフェッチを切って土地を引く確率を少しでも下げたい。
レガシーではもっと有用で、シャッフル手段がなくなるまであまり使わないでおきたい。

《渦まく思考》と一番相性いいのが《精神を刻む者、ジェイス》や《森の知恵》だが、フェッチを残す理由は他にもある。
《秘密を掘り下げる者》や《相殺》で予めデッキトップを見てからシャッフルすることもできる。
仮にそういう組み合わせがなかったとしても切ったフェッチは相手の《死儀礼のシャーマン》がマナにする。

例えばスニークショーのこういうハンドだった場合

実物提示教育
定業
意思の力
意思の力

Volcanic Island
沸騰する小湖

もう土地を引きたくないしフェッチを切って定業……レガシーだとそれじゃダメかもしれない。おそらく島スタートだろう。
この後引くカードが《渦まく知識》や《思案》だった場合、シャッフル手段が欲しくなってくる(加えて、《不毛の大地》を使われるかもしれない)


これでおしまい。
レガシーに踏み込みにくいみんなのためになれたら嬉しい。

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