2016年6月28日火曜日

【翻訳】Legacy Eldrazi Deck Guide/エルドラージ(レガシー)のトリセツ

私がレガシーでチャリスを始めるのは来年か再来年になりそうだけど勉強はしておきたいと
思いましたまる






原文はこちら

スポンサードリンク

エルドラージの脅威は本物だ。
エルドラージによってモダンはかつてない程支配された。
今でもヴィンテージでは様々な形で猛威をふるっている。
レガシーもまた同様で、フォーマット毎に違いはあれど、デッキの速度からしてもアグレッシブなデッキ最強の一角を担っている。




デッキの強さの中核を担うのは「難題の予見者」
4マナで4/4はかつてないマナレシオで、それだけではない。このカードは相手の次の動き、コンボ、フィニッシャー、除去を除外してくれる。「強迫」や「思考囲い」といったカードは歴史上も重要なカードだったがパワーが4もなかった。早期に出せば出すほどこのカードの凶悪さは増す。2ターン目に出せる5ターンクロックで妨害も出来るカードはクレイジーと言う他ない。




アグレッシブなデッキに5/5トランプルの速攻持ちがあるといいよね?「現実を砕くもの」はまさにその名の通り、最初のトーナメントでいきなり現実を砕いてくれた。
レガシーにはこれらのカードへの対抗策はあまり多くない。
「稲妻」や「突然の衰微」といった頻出の除去は予見者や「現実を砕くもの」の大きなボディには効かない。
バーンデッキがこれらの生物に対処するのは大変だ。2枚の稲妻に2枚のディスカードは割に合わない。
エルドラージの隆盛が続くようなら「剣を鋤に」どころか「流刑への道」を見かけるようになるかもしれない。




序盤にプレッシャーを与えるには「エルドラージのミミック」がいい。「ウギンの目」と合わせると1ターン目に手札のミミックを全て展開して2キルできる可能性がある(3キルは可能性が上がる)。
このデッキの綺麗な動きは1ターン目にミミック、2ターン目に「難題の予見者」、3ターン目に「現実を砕くもの」で14点。冗談じゃない。




「作り変えるもの」はリソースのやり取りに強い。
相手が「稲妻」や「突然の衰微」で除去してくれるなら喜んで解決すればアドバンテージを得られる。
ブロッカーとしても喜んで1対1交換できる。土地を伸ばすかもしれないしより重要なカードが手札に来るかもしれない。




「果てしなきもの」もまた「ウギンの目」の恩恵を受けるカードだ。このデッキは平均して4/4でキャストできる上に、常時最大の大きさで出せる。6/6にもなればタルモゴイフにも負けない。


エルドラージのクリーチャーはこのセットで運用される。
どのエルドラージも素晴らしいが、このクリーチャー達を何でサポートするのか。
レガシーの場合、この1枚を除いて語る事はできない。



「虚空の杯」こそMVP。エルフが大量の1マナクリーチャーと「垣間見る自然」と使う事、デルバーがデルバーや「思案」「渦巻く知識」「稲妻」等を使う事などを考えてみればいい。ANTだってポンダー、ブレスト、「暗黒の儀式」を使用し、「水蓮の花びら」や「ライオンの瞳のダイアモンド」だってX=0で止められるんだ。

チャリスはヴィンテージでは制限される程に強力だ。1ターン目のチャリスは奇跡を機能不全にして「師範の占い独楽」も「剣を鋤に」も青いドロースペルもその対戦中見る事はなくなる。

「虚空の杯」はエルドラージデッキが最も引きたい1枚だ。
お前らの地元メタでチャリスが刺さるようであればこのデッキの採用は真剣に検討した方がいい。
そうでもないなら、そうでもないんじゃないかな。




「アメジストのとげ」は若干こちらの展開も遅くなる一方で相手の被害は甚大だ。
ANT使用者はストームを全然稼げなくなる。
生物主体のデッキでは影響はほとんどないようで、それでも何かしらの被害は受ける。
デルバーはキャントリップを主体にしているため土地が少ない。ポンダーやブレストを打ちにくくするだけでゲームの展開が変わる。


相手が生物を展開してきたら、モダンで禁止されているあの「梅澤の十手」が大抵なんとかしてくれる。
このカードは生物を毎ターン強化するか、ライフゲインや生物のサイズダウンでライフレースを有利に運ぶ。




「四肢切断」は多くの生物に対処でき、かつ無色デッキが採用できる数少ない除去だ。もちろん「ヨーグモスの墳墓、アーボーグ」で黒マナを出す事もできるが、1マナでエルドラージが攻撃に転じる突破口を開けるのであればライフルーズは誤差の範囲だ。




「歪める嘆き」が1番面白いカードかもしれない。
「実物提示教育」、「冥府の教示者」に「緑の太陽の頂点」といった強力なソーサリーをカウンターできる。
「秘密を掘り下げる者」、「若き紅蓮術師」、「死儀礼のシャーマン」、「遺産のドルイド」、「闇の腹心」その他生物を除去できる。
最後に噛み合えばマナ加速になる。末裔トークンは1/1で攻撃できるし、「現実を砕くもの」の着地が1ターン早まる。


土地基盤こそエルドラージのアイデンティティだ。「ウギンの目」に「エルドラージの寺院」はモダンで散々目にしている。この2枚はいずれも1ターン目のミミックや「果てしなきもの」を実現させ、目の場合は何枚でも唱えられる。
モダンでも充分強力だったが、レガシーになるとさらに強力な土地が増える。



「古の墳墓」に「裏切り者の都」は長い間レガシーを禍々しくしている要因だ。
これらは1ターン目や2ターン目のショーテルを実現し、エルドラージでも同様。
墳墓はこのようなマナを食うデッキには(都より)重要でライフが気になってくるような対戦は多くないはずだ。
14枚も(2マナ土地カウントできる)土地があれば(4枚の目、4枚の寺院、4枚の墳墓、2枚の都)、1ターン目ミミックからの2ターン目予見者はほぼ確実にできる。




「魂の洞窟」は無色マナ源と青対策を兼ねる。
元々「相殺」ではエルドラージのマナコストを相殺しにくいが、この1枚で生物の着地が保障される。
「意志の力」はレガシーの頻出カードだがエルドラージをカウンターされるのはできれば避けたい。洞窟はぶっ刺さる。

残りの土地は汎用性の高いものだ。
不毛は特殊地形を排除し、「ミシュラの工廠」は無色マナ源にして終盤はアタッカーとなる。「ヨーグモスの墳墓、アーボーグ」は「ウギンの目」からマナが出るようになるし、「古の墳墓」のダメージを回避、さらに「四肢切断の」ライフルーズも回避できる。


以下がサンプルレシピだ。

エルドラージ

土地
4 古の墳墓
4 魂の洞窟
2 裏切り者の都
4 エルドラージの寺院
4 ウギンの目
3 ミシュラの工廠
2 ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
2 不毛の大地

クリーチャー
4 エルドラージのミミック
1 終末を招くもの
4 果てしなきもの
4 作り変えるもの
4 現実を砕くもの
2 猿人の指導霊
4 難題の予見者

呪文
2 四肢切断
2 歪める嘆き
4 虚空の杯
2 アメジストのとげ
2 梅澤の十手

サイドボード
1 終末を招くもの
2 アメジストのとげ
2 全ては塵
1 カラカス
4 虚空の力線
2 真髄の針
2 漸増爆弾
1 抵抗の宝球



このデッキの動きは妨害満載のアグロと考えればいい。
相手の動きを妨害しながら脅威となる生物を1つか2つ着地させるのである。
生物主体であるのに加えて「難題の予見者」「虚空の杯」「アメジストのとげ」「不毛の大地」が妨害の主軸となる。



2マナ土地の存在を抜きにしてもクリーチャーはそもそも強力、洞窟があればカウンターもされない。相手はこのデッキに対抗する手段は多くない。

このデッキはコンボを相手した時はお祈りしなければならない。ANTや青いデッキには「虚空の杯」が一番効果的。ショーテルはスペルが重たいのでチャリスが効きにくいものの、土地、スニーク、生物を探すために1マナのスペルに依存している。


サイドボード

コンボデッキには「四肢切断」を抜いて「アメジストのとげ」と「抵抗の宝球」を積み増し、妨害のチャンスを増やせ。

ANTにはまずとげとチャリス、「漸増爆弾」は相手がゆっくり展開した「ライオンの瞳のダイアモンド」や「水蓮の花びら」を破壊する(しかしお前のチャリスも破壊される点には気をつけろ)。

ショーテルはやはりとげと宝球が効果的だが、「カラカス」も大事だ。「真髄の針」で「グリセルブランド」や「騙し討ち」に備えろ。

種々の墓地利用はエルドラージより早い事が多いので「虚空の力線」は4積みだ。、もちろん初手にあるのが望ましいがアーボーグと2マナランドと猿人の指導霊があれば強引に2ターン目に唱えることも可能だ。
「安らかなる眠り」とは違って出す前のカードは墓地に残る点には気を付けて欲しいが、それでも効果は充分だろう。



エルフにはとげが効かない。しかし「漸増爆弾」と「全ては塵」でまっさらにできる。

ミッドレンジ相手にはサイドボードはほぼ不要だろう。全塵はパーマネントを出すデッキには効くだろうし、ラチェボに針を入れる事も頻繁にありそうだが、カラカスと力線は特定のデッキにしか使わないだろう。

何を抜くかは難しいかもしれない。「虚空の杯」を抜く相手はほとんどいないが、「霊気の薬瓶」を入れたデッキなら可能性がある。
1マナのスペルが少ないデッキやチャリスX=2が効かないデッキ(土地単などがいい例だろう)が相手の場合は抜くかもしれない。

「現実を砕くもの」、「難題の予見者」、「エルドラージのミミック」に「果てしなきもの」を抜く状況は有り得ない。デッキの主軸だ。言い換えると「作り変えるもの」は抜いても構わないし、「終末を招くもの」も抜ける。そして「猿人の指導霊」はデッキの回りを良くするが必須パーツという訳でもない。

とげはクリーチャー主体のデッキには効果が薄いが青いデッキには効果がある。
除去や装備品が効かない相手だと判断したら抜いても構わない。当然抜いた事を伝える必要もない。

これはストレートな破壊兵器だ。
エルドラージはメタゲーム次第でいじる事もできる、レガシー最強デッキの一角である。
「虚空の杯」はマジック史上最も凶悪なカードの1つで、これを最も強く使えるのはレガシーだ。


7月9日はTTTです。
7月30日はHMOです。

最近読んだ3冊

0 件のコメント:

コメントを投稿