2016年3月11日金曜日

【翻訳】A Look Into the Upcoming Standard Rotation/近々訪れるスタンダードのローテーションを考える

ざっくり翻訳しました。
意訳、直訳、思想なく翻訳しているため誤り等ございましたらご指摘ください。また読みにくい部分等ございましたら申し訳ありません。
一部翻訳を省略しておりますが、本文への影響が少ないと判断した部分です。予めご了承ください。
英語を読める方はご自身で原文を読まれる事を推奨します。


原文はこちら
A Look Into the Upcoming Standard Rotation
Melissa DeTora


この人は記事を見る限りひたすらローグデッキ回している人ですが(だからこの人の記事はよく読むんですが)、女性初のプロツアーとしては初めて日曜日に進出したんだとか(プロツアーは金土の16回戦でベスト8に入った人が日曜日の決勝ラウンドに残るんだそう。はい、Wikiで見ました。)いう事で化け物女性マジックプレーヤーだったようですね。

本題は以下


近々訪れるスタンダードのローテーションを考える


スタンダードのローテーションが近づいているというのは信じがたい事です。フェッチランドを未来永劫スタンダードで使えると信じ込んでいましたが。
私は「タルキール覇王譚」と「運命再編」が環境からなくなり、「イニストラードを覆う影」がどのような変化をもたらすのか本当に楽しみです。
本日はローテーション後に生き残るであろう戦略やカードについて考えてみたいと思います。


3、4色デッキにバイバイ

「タルキール覇王譚」と「運命再編」がスタンダードからなくなる事による一番重大な影響はマナ基盤です。
今は完璧なマナ基盤があり、最強のデッキは4色でした。フェッチランドがなくなるとそうはいきません。各フェッチランドは4色探しに行くことができました。強いデッキのほとんどは必要な色を探すために10~12枚のフェッチランドと多様なバトルランドを採用していました。

実質4色出せる土地がなくなり、3色デッキを構築するのは勇気がいる行為となります。
「イニストラードを覆う影」のすべてのカードが公開された訳ではないものの、対抗色はミシュラランドとペインランド、友好色はバトルランドと「ゲートウォッチの誓い」のアンコモン土地が必要となります。
バトルランドはペインランドとミシュラランドと一緒に使うとタップインする事が多くなり相性はよくありません。
現時点のマナ基盤に関する情報を基に考えるとスタンダードで強いのは1色か2色のデッキとなります。

バトルランドと相性がよくマナ基盤を安定させるのは進化する未開地です。進化する未開地は貧乏構築に向いていますが、スタンダードに存在するレアの2色地形の方が有用な場合が多いのであまり見かける事はありません。
3色デッキが登場するなら進化する未開地が入るでしょう。また、進化する未開地を採用することで荒地を探せるため、難題の予見者や現実を砕くもののような強力な無色カードを2色デッキにタッチできるようになります。


再び闇の隆盛がきます

イニストラードブロックはゴシックホラー風の世界観で墓地をテーマ(ゾンビ、墓地肥やし、フラッシュバック)としていたため、「イニストラードを覆う影」も墓地利用する事でしょう。「正しき者vs堕ちし者」のおかげですでに墓地利用のメカニック「昂揚」が判明しています。

昂揚を速やかに達成する方法を模索しないといけません。現行スタンダードには既に墓地肥しを行うカードが存在し、昂揚についてもう少し情報が入るとこれらのカードは価値ある物になるでしょう。「群れの結集」や「深海の主、キオーラ」は墓地を肥やすにはとてもいい手段です。

昂揚は複数の種類のパーマネントをデッキに入れる事を求めています。多くのデッキはクリーチャー、土地、インスタント、ソーサリーを採用しています。プレインズウォーカーは少し珍しく、アーティファクトやエンチャントは強いデッキではあまり採用されません。これらの多様なカードをプレイしながら墓地にもないといけません。墓地を肥やせないなら墓地にあるカード・タイプの種類を増やすために生贄にする手段が必要になります。

例えば
  • 「ゼンディカーの同盟者、ギデオン」は奥義を使えばそのまま墓地に行きます
  • 「搭載歩行機械」は0マナで唱えれば墓地に行く上に墓地にあるカード・タイプを2つ増やせます
  • 「誓い」サイクルは伝説のため2枚目を出せば片方が墓地に行きます
  • 「苦しめる声」はソーサリーと追加コストで捨てたカードを墓地に送る事ができます
  • 「進化する未開地」はコストなしで起動すれば墓地にいきます
  • 「ヴリンの神童、ジェイス」は・・・解りますよね?
墓地にカードを増やしたい一方、「死霧の猛禽」や「棲み家の防御者」の重要性が増すでしょう。「群れの結集」で「棲み家の防御者」を手札に加えて「死霧の猛禽」が2枚墓地に落ちた場合を想像してください。半端ないでしょう?「死霧の猛禽」は「戦乱のゼンディカー」以後すっかり落ち目ですが「イニストラードを覆う影」で墓地利用がテーマとなれば復活する可能性は充分あります。

墓地の重要性が高まれば、「マジック・オリジン」から「魂の略奪者」と「エレボスのタイタン」の2枚が強くなるかもしれません。これらのカードはスタンダードで日の目を見ていませんが、とうとう輝く時が来たかもしれません。

「ゲトの裏切り者、カリタス」は既に強いし、「先頭に立つ者、アナフェンザ」はスタン落ちします。「ゲトの裏切り者、カリタス」が一番の墓地対策となるでしょう。対戦相手の墓地肥やしを妨害したい時、3/4の絆魂持ちで大きくなる上にゾンビを生成する子を使うといいです。

イニストラードブロックの墓所這い、戦墓のグール、ゲラルフの伝書士を忘れた人はいないでしょう?「目覚めし処刑者」はゾンビが少ない故にあまり見かけない「面白そうなカード」でしたが、この子が存在したのにはこういう背景があったのですね。


ドラゴンはこれからも強い

「タルキール龍紀伝」以後、そこかしこにドラゴンがいました。エスパードラゴン、赤緑ドラゴン、赤黒ドラゴン、4色ドラゴン・・・スタンダードは3か月間ドラゴンが席巻していました。「戦乱のゼンディカー」により、バトルランドは奇妙な現象をもたらしました。バトルランドはフェッチランドとの強力な相互作用を生み、ドラゴンを積む代わりに最強のカードを1デッキに詰め込めるようにしました。「龍王アタルカ」や、シルムガル、オジュタイをそこまで見かける事はなくなったでしょう。「はじける破滅」や「包囲サイ」、「ヴリンの神童、ジェイス」を1つのデッキで使えるなら龍王を使う必要がなかったのです。近々ドラゴンが再び凱旋する事でしょう。

ドラゴンは強いものの4色デッキにより相対的に弱かったのです。フェッチランドがなくなれば「シルムガルの嘲笑」を2ターン目に唱えて5ターン目に「龍王オジュタイ」を唱えるのが最強の動きの1つとなるでしょう。「はじける破滅」のような3色除去を気にする必要はもうないのです。エスパードラゴンは復活し得ます。黒い除去は充分存在し(衰滅って覚えてます?)、こういったカードが役に立たないような対戦はローテーションによりなくなります。
エスパードラゴンが不利だったのは「先祖の結集」で特に「先祖の結集」や「集合した中隊」をインスタントタイミングで唱えられるのが厳しかったです。ローテーション後はラリーデッキは存在しないでしょうし、エスパードラゴンがより強くなります。
もう一つの不利な相手、アタルカレッドは形を変えて生き残るでしょうが、「僧院の速槍」、「強大化」に「ティムールの激闘」を失うのでかなり弱体化します。

龍王アタルカは数か月前までは赤緑ドラゴンにおける最強の「マナカーブの頂点」でした。エスパードラゴン同様、バトルランドの登場により使われないデッキになりました。
もう1回言いますが、強い4色デッキを使える環境でわざわざ2色デッキを使う必要がどこにありますか?
ダークジェスカイやマルドゥグリーンが赤緑ドラゴンを徹底的に潰してしまいました。
フェッチランドがなくなっても「龍王アタルカ」と「雷破の執政」にマナ加速呪文があれば赤緑ドラゴンは組めます。こういったデッキには「炎呼び、チャンドラ」も魅力的ですね。


ランプは何も失っていない

ローテーション後もエルドラージランプは何も失いません。鍵となるランパン呪文である「ニッサの巡礼」と「爆発的植生」はどこにも行きません。「コジレックの帰還」や「光輝の炎」は残存します。しかもフィニッシャーは大体エルドラージなのです!

このデッキが失うのは「精霊龍、ウギン」です。ウギンはクリーチャー以外にも効く全体除去であり、ゲームを終わらせる事のできるカードでした。「精霊龍、ウギン」の後釜を探すのは大変かもしれません。

私は「炎呼び、チャンドラ」が「精霊龍、ウギン」の穴を埋めるにふさわしいと思います。「炎呼び、チャンドラ」は「精霊龍、ウギン」と同じ事ができる訳ではありませんが、かなり似ています。
「炎呼び、チャンドラ」は全体除去ができます。「炎呼び、チャンドラ」は速攻持ちのエレメンタルトークンでプレインズウォーカーを攻撃できます。さらに、彼女は毎ターン高打点により対戦相手を攻撃します。「炎呼び、チャンドラ」は大量のカードアドバンテージをもたらさないものの、新しいカードを手札に加えられる上に「イニストラードを覆う影」の昂揚と相性がとてもいいです。彼女は「精霊龍、ウギン」の代わりにはなりませんが、2マナ軽いのでトントンでしょう。

ランプデッキにぴったり入る1枚はあと「龍王アタルカ」です。「龍王アタルカ」はエルドラージではありませんが、8/8の飛行でクリーチャーを除去できる点が他と違います。「龍王アタルカ」「難題の予見者」「絶え間ない飢餓、ウラモグ」に「大いなる歪み、コジレック」、ランプデッキはこれらのクリーチャーの恩恵を受けられます。
ローテーションによりキーカードを失わないため、ランプデッキはローテーション後に多くのプレーヤーにおススメしたいデッキです。


無色が最強色

「戦乱のゼンディカー」と「ゲートウォッチの誓い」が新スタンダードの中間ブロックとなるためエルドラージが浸透すると思われます。ランプに興味がない方にはエルドラージコントロールやエルドラージミッドレンジをおススメします。

エルドラージデッキが速いデッキになるとは思えません。エルドラージはアグロで回す上の重要なカード「幽霊火の刃」がなくなります。様々なエルドラージデッキを回しましたが、速いデッキは「幽霊火の刃」が必須です。代わりにエルドラージデッキは「現実を砕くもの」や「忘却蒔き」をマナカーブの頂点としたミッドレンジデッキになるでしょう。

ゼンディカーブロックが無色をテーマにしていたため、無色マナを生む土地が非常に多い点が面白いです。無色の特殊地形だけでデッキを組む事だってできちゃいます。例えば以下のように

4 搭載歩行機械
4 面晶体の這行器
1 大いなる歪み、コジレック
4 作り変えるもの
4 忘却蒔き
4 現実を砕くもの
4 難題の予見者
2 絶え間ない飢餓、ウラモグ

3 予見者のランタン
3 次元の歪曲
3 歪める嘆き

3 領事の鋳造所
4 魔道士輪の魔力網
3 鏡の池
2 ならず者の道
2 オラン=リーフの廃墟
2 ウギンの聖域
4 海門の残骸
4 見捨てられた神々の神殿

このデッキは「搭載歩行機械」や一部の土地を除きBFZとOGWのカードだけで構築しています。1つのブロックだけで構築したデッキがスタンダードで活躍する事は稀ですが、このデッキは本物だと言うのは信じてください。

無色デッキを使うと1色足すのがものすごく簡単なのが魅力です。各色は「マジック・オリジン」が8枚のペインランドから出せます。例えば赤をタッチしたければ「戦場の鍛冶場」「シヴの浅瀬」が使えます。欠色呪文を使うのであれば「廃集落」でもいいでしょう。赤を例にするとこれらの土地を採用する事で「エルドラージの寸借者」と「不快な集合体」に「コジレックの帰還」まで使えてしまうのです!色を足すのであれば進化する未開地と荒地と山でも構いません。荒地は海門の残骸や鏡の池より弱いので枚数を割きたくはありませんね。


まとめ

今回のスタンダードのローテーションは近年稀に見る変化をもたらします。「タルキール覇王譚」ブロックは「戦乱のゼンディカー」より大きな役割を担っており、フェッチランド、「包囲サイ」、「はじける破滅」に「カマキリの乗り手」がフォーマットから消える影響は大きいです。「タルキール覇王譚」は「戦乱のゼンディカー」に「ゲートウォッチの誓い」がまだ研究しつくされない程、傑出したブロックでした。「イニストラードを覆う影」が発売されたら忙しくなりますよ!



途中で挫折してここまで読み飛ばした人にざっくり説明

  1. 悪い事言わないから色を減らせ
  2. 多分ドラゴンが返ってくるよ
  3. エルドラージがスタンで暴れ出すよ

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