2016年3月22日火曜日

【翻訳】Standard Madness/スタンダードのマッドネス

翻訳ごっこがマイブームなのか、またやってみました。

Standard Madness/スタンダードのマッドネス
Melissa Detora

原文はこちら

意訳、直訳、ポリシーなくやっています。
また適度な省略があるかもしれません。
何卒ご了承ください。

英語が得意な方は原文を読まれた方が正確でしょう。


スタンダードのマッドネス

私はマッドネスを楽しんでいたし、「イニストラードを覆う影」と共にマッドネスが返ってくるのがとても楽しみです。これからマッドネスのメカニックから期待できる事をお話しします。この記事を書いている頃には全てのカードが公開されている訳ではなく、完全な情報を手にしている訳ではありませんが、それでもこのメカニックを通じてどんなデッキを作れるかを語り始める事はできます。

まず、マッドネスのイネーブラー(手助けするもの、とご理解ください)についてお話しましょう。手札を捨てない事にはマッドネスを使う事ができません。以下が「イニストラードを覆う影」以前のマッドネスのイネーブラーです。

「イニストラードを覆う影」以前のマッドネスのイネーブラー

・ヴリンの神童、ジェイス
「ヴリンの神童、ジェイス」はスタンダードにおける強カードで「イニストラードを覆う影」によりますます強くなります。他のカードと異なり、「ヴリンの神童、ジェイス」は「癇しゃく」や「手に負えない若輩」をキャントリップ付きのように扱う事でアドバンテージを得られます。一番すごいのは「ヴリンの神童、ジェイス」はマッドネス呪文をインスタントタイミングで唱えられるようにしている事です。「癇しゃく」のように既にインストントの呪文には関係ありませんが、突然現れるブロッカーにドローが付くというのはとても魅力的です。あなたの対戦相手はあなたが何をするか解らず、あなたに主導権を握られたまま攻撃をためらうでしょう。

・炎呼び、チャンドラ
この6マナのプレインズウォーカーは着地に時間を要しますが、一度動き始めたら彼女は酷いマッドネスの時間をもたらします。彼女はあなたの手札を全て捨てさせて全てのマッドネス呪文を唱えさせてくれます、新たな手札を補充しながら。マッドネスのためだけに彼女を採用するのはいかがなものかと思いますが、複数の用途で使用すれば有用でしょう。「炎呼び、チャンドラ」は吸血鬼アグロには入らないでしょうが、「癇しゃく」や「ただの風」を採用するような青赤コントロールにはぴったりではないでしょうか。

・異端の癒し手、リリアナ
「反抗する屍術師、リリアナ」は優秀なイネーブラーであり、対戦相手の手札を縛りながらあなたはカードの恩恵を受けられるという点でアドバンテージをもたらしてくれます。「異端の癒し手、リリアナ」の問題点は彼女は裏返るまでマッドネスの誘発には寄与しないので、つまりあなたはもうひと手間加えないとマッドネス呪文を唱える事ができません。「異端の癒し手、リリアナ」は「ファルケンラスの過食者」や「貪欲な求血者」により既にマッドネスを意識しているアグレッシブなデッキで活躍する事でしょう。

・苦しめる声
このカードはリミテッドの穴埋め以外の用途はありませんでした。このカードを23枚目のカードとして採用するのは喜ばしい事ではないし、他にやる事があれば切り捨てるでしょう。マッドネスがあるならば「苦しめる声」は手札を捨てる方法として採用し得るカードとなります。マッドネス呪文を唱えるのであれば悪くないし、いわば2マナの「予言」です。このカードはマッドネスを採用するコントロールデッキ、特に貧乏構築におススメします。

・強欲なドラゴン
「マジック・オリジン」からすっかり忘れられていた神話レアです。マッドネスはこのカードの採用を後押ししていると信じたいです。「生体融合帽」の効果がクリーチャーについているのは面白いですが、今日のスタンダードでこのクリーチャーを採用するのは危険でした。マッドネスによりこのカードを採用するメリットがリスクを上回る事を期待します。

・ジェイスの誓い
「ジェイスの誓い」はやや重たいですが、「癇しゃく」のような軽いマッドネス呪文とかみ合うでしょう。このマッドネスのイネーブラーの難点はマッドネス呪文をメインフェイズに唱えないといけないことでしょう。もっと青いマッドネスを誘発させる手段が欲しいのであれば、「ジェイスの誓い」は選択肢となるでしょう。

マッドネスを誘発させる手段は「イニストラードを覆う影」以前だとそんなに多くありませんが、優秀なものが揃っています。「ヴリンの神童、ジェイス」以上のカードを探すのは厳しいです。これは素晴らしい。ルーターを起動して、「癇しゃく」を捨て、「ヴリンの神童、ジェイス」あ裏返り、-3で墓地から「癇しゃく」を唱える。すると4マナで6点のダメージを与えた上にカードを引いているのです。悪くない!


デッキ

クリーチャー(25)
4 ファルケンラスの過食者
4 ファルケンラスの後継者
4 手に負えない若輩
3 戦争に向かう者、オリヴィア
4 貪欲な求血者
2 無情な奇襲隊
4 鐘突きのズルゴ
呪文(13)
4 極上の炎技
3 焦熱の衝動
4 癇しゃく
2 苦しめる声
土地(22)
11 山
4 燻る湿地
6 沼
1 ウェストヴェイルの修道院

アグロを組むと赤黒で吸血鬼で成立するでしょう。「イニストラードを覆う影」で「アクアミーバ」と「尊大なワーム」が与えられている以上、このデッキは誰でも想像できます。もしあなたがオデッセイブロックのスタンダードをご存知ならばスタンダードを席巻していた青緑マッドネスを覚えているでしょう。青緑マッドネスは「野生の雑種犬」か「アクアミーバ」(うん、「ファルケンラスの後継者」や「貪欲な求血者」にとてもよく似ています)のような2マナから始まり、その後の最高の動きは「尊大なワーム」(「手に負えない若輩」)を捨てて3マナで唱える事でした。さらに青緑マッドネスは「マーフォークの物あさり」、つまり「ヴリンの神童、ジェイス」まで入っていたのです!新しい吸血鬼は15年前の青緑マッドネスの再来で、ウィザーズは新しい形でこのデッキを構築したいという意図は明白です。

まだ情報が完全ではないためこれはまだ案の段階です。「イニストラードを覆う影」の全てのカードが公開されていない以上、このデッキに何かが欠けている可能性はります。しかし、このリストは何がやりたいかは良く解ります。現段階でもっともアグレッシブなデッキと言えるでしょう。

「ファルケンラスの過食者」と「鐘突きのズルゴ」で8枚の1マナ域が入っています。マナ基盤が厳しいため黒い1マナの2/1は入れていません。山を中心にしたかったため1マナ域は赤にすべきです。この1マナ域は最高です。通常、赤の1マナ域は妥協が入りますがこの2枚はそんな事はありません。「ファルケンラスの過食者」は優秀だし、「鐘突きのズルゴ」はタフネスもあります。実際、このデッキを使う以上ブロックなんてしませんので、「鐘突きのズルゴ」のデメリットはあってないようなものです。「鐘突きのズルゴ」は伝説ですがこのデッキは「戦争に向かう者、オリヴィア」や「苦しめる声」のために捨てるカードが必要になるので手札でダブついても問題ありません。

2マナ域である「ファルケンラスの後継者」と「貪欲な求血者」はディスカード手段です。いずれのクリーチャーも攻撃する時は多分3点です。加えて「ファルケンラスの後継者」は赤い速攻デッキには珍しく回避能力持ちです。これらのディスカード手段は「手に負えない若輩」とともに7点の打点をたたき出すという最高の動きに必要です。

「戦争に向かう者、オリヴィア」も優秀です。彼女は唱えやすく、マッドネスの手段になります。「戦争に向かう者、オリヴィア」でデッキを考えるのはとても楽しいし、このデッキは彼女の使い道を考えるいいきっかけでしょう。

クリーチャーが裁かれた場合に備えてゲームを終わらせる手段が必要になりますが、「癇しゃく」と「極上の炎技」がその役割を担うでしょう。「苦しめる声」はマッドネスを誘発させる上でも有用です。種切れで土地を捨てる事もあるでしょうが、「癇しゃく」を捨てるのが理想です。

マナ基盤は完璧からは程遠いですが、現状考えるべきはこの点だけでしょう。「進化する未開地」でやりやすくはなりますが速度を犠牲にしなければなりません。「領事の鋳造所」、「ウェストヴェイルの修道院」、「荒廃した湿原」のような能力持ちの土地も存在します。とはいえ何枚も採用できるものではありませんが、「ウェストヴェイルの修道院」はガス切れの際に有用なため採用しています。

他に試したいもの
悪意の調合
これは最高の除去とは言えませんが、マッドネスを達成する手段と除去を兼ねるカードが欲しいのであれば選択肢としては悪くありません。「闇の掌握」と「究極の価格」の方が強いですが制限があります。「悪意の調合」は万能除去のため、エルドラージを除去したい時に「究極の価格」を抱えたり「優雅な鷺、シガルダ」を目の前に「闇の掌握」を抱えるといった不安を抱かずにすみます。「悪意の調合」はマッドネスを誘発させてくれるし、安心させてくれます。検討する価値はあるでしょう。

神出鬼没な拷問者
このカードは除去に手間取りますし、マッドネスを誘発させます。アグレッシブな吸血鬼デッキには採用しませんが、吸血鬼をミッドレンジで運用するのではれば魅力的なカードです。これはコントロールデッキのフィニッシャーいふさわしいのではないでしょうか。

クリーチャー(8)
4 ヴリンの神童、ジェイス
4 氷の中の存在
プレインズウォーカー(3)
3 炎呼び、チャンドラ
呪文(24)
4 意志の激突
3 押し潰す触手
3 溺墓での天啓
4 焦熱の衝動
4 癇しゃく
3 ただの風
3 風への散乱
土地(25)
1 領事の鋳造所
2 高地の湖
9 島
5 山
4 シヴの浅瀬
4 さまよう噴気孔

2つ目のデッキは「ヴリンの神童、ジェイス」に「炎呼び、チャンドラ」をマッドネス手段に採用した、コントロールデッキです。このデッキを採用するのであれば色々な方向性が考えられます。カウンターや除去を積んでプレインズウォーカーや大きなフライヤーで終わらせてもいいですし、「スフィンクスの後見」でコンボのようなアプローチを採ってもいいし、「潮からの蘇生」のような大技でもいいでしょう。私のデッキは一般的なコントロールにしました。

これはすごく面白そうです。マッドネスはあくまでサブテーマですが「ヴリンの神童、ジェイス」に「炎呼び、チャンドラ」のような強力なカードを使っている以上、強力なマッドネス呪文を採用しない理由がありません。

メインテーマは「全部バウンスする」です。7枚のカードが土地以外のパーマネントを全てバウンスします。最初の4枚は「氷の中の存在」です。このカードはとても良いカードです。最初はブロックに回り、時が来たら盤面を綺麗にしながら7/8のクリーチャーを戦場に残せます。何より素晴らしいのはホラーでないものをバウンスするため複数枚並べてお互いにバウンスする心配がない事です(0/4の面もホラーです)。

もう1つの「全てをバウンスする」カードは「押し潰す触手」です。このデッキは1マナのスペルがたくさん入っているため6ターン目に怒涛コストで唱え易いでしょう。「癇しゃく」や「ただの風」は「ヴリンの神童、ジェイス」や「炎呼び、チャンドラ」の助けが必要ですが、「焦熱の衝動」が4枚あります。本当に必要な時は「溺墓での天啓」を1マナで唱えればいいのです。

デッキの残りは除去とカウンターです。「軽蔑的な一撃」を失った後は「意志の激突」が活躍すると思います。これは手堅い2マナのカウンターでコントロールが後手になった時にカウンターするのはとても重要です。「風への散乱」は土地以外のパーマネントをバウンスする呪文とシナジーがあります。


まとめ

「イニストラードを覆う影」のプレビューはまだ1週間ありますし、まだマッドネス呪文やマッドネスを後押しするカードを全て見ていないように思えます。それまでの間はこれらのリストはいい起点になりますし、「イニストラードを覆う影」の残りがとても楽しみです。

また来週、そしてプレビューを楽しんでください!

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