2016年5月13日金曜日

【翻訳】Winning in New York with W/B Control

仕事に空白時間ができてしまい。


せっかくGPニューヨーク優勝者の記事があったし、これもやってみようか。


Seth Manfieldは世界選手権15優勝だとか、調べると色々華々しいし、MTG Wikiに載る程度にはトッププレーヤーですね。


原文はこちら


(冒頭は省略)


この数週間、私は毎週デッキを変えてはメタゲームの正確な予想に努めていた。
スタンダードに多様なアーキタイプが存在する場合、メタゲームの予想は考慮に入れたいし、デッキを選択する上で決定的な要素である。トロントでは対クリーチャー戦に強い4色謎の石の儀式を使用したが、そこから一歩進んで考えた。白黒コントロールは全体除去と使えるため謎の石の儀式デッキに強い事は知っていた。ニューヨークでは謎の石の儀式が一般化しているだろうと思ったのでコントロールはよい選択であった。


様々な白黒コントロールが結果を残しているが、私のはトロントで使用されたものをベースに、さらにコントロールに寄せた。これがデッキリストだ。


プレインズウォーカー(9)
4 ゼンディカーの同盟者、ギデオン
3 灯の再覚醒、オブ・ニクシリス
2 死の宿敵、ソリン


呪文(26)
3 苦渋の破棄
3 闇の掌握
2 神聖なる月光
4 衰滅
1 次元の激高
4 骨読み
3 荒野の確保
2 精神背信
2 究極の価格


土地(25)
1 荒廃した湿原
4 コイロスの洞窟
4 放棄された聖域
3 平地
4 乱脈な気孔
6 沼
3 ウェストヴェイルの修道院


サイドボード(15)
1 静寂を担うもの
2 死の重み
3 強迫
1 変位エルドラージ
1 神聖なる月光
3 ゲトの裏切り者、カリタス
1 難題の予見者
2 精神背信
1 究極の価格


大きな決断だったのはクリーチャーを不採用にした事だ。クリーチャーを生成する方法と「乱脈な気孔」は入っているが、相手の除去と1対1交換されるようなカードにスロットを割かない事にした。これは良い面も悪い面もある。


白黒には強烈なクリーチャーがいる。「ゲトの裏切り者、カリタス」は対処できなければクリーチャーを主体としたデッキは詰む。ようは、除去の多いデッキと対峙するならクリーチャーの入っていないデッキを使えばいい。対戦相手は除去を腐らせるか、トークンに使う羽目になる。


クリーチャーを不採用としたもう一つの要因は選択肢が全て重たかった上にタフネスが4であった事だ。私は「衰滅」を4枚使いたかったし、できるだけ効果的に使いたかった。「難題の予見者」を出しながら「衰滅」を打つのは面白くないと思った。「難題の予見者」と「変位エルドラージ」を採用したバージョンなら緑白トークンには強そうだが、他の相手だとそうでもなかった。
結果的に私は緑白トークンには一度しか負けていないし、他は全て勝っている。
「変位エルドラージ」で「搭載歩行機械」をちらつかせるのは最高だが、それ以外の状況でちらつきは大した事なかったし、そもそもそんな余裕はない。


メインにエルドラージを積み込むのではなく、サイドボードにピン挿しして、土地の枚数を25枚に抑えながらマナ基盤を一貫性のあるものとした。
「難題の予見者」は先手だと強いが、後手だと弱体化する。そして「難題の予見者」をプレイする前に抜きたいカードを相手に使われてしまったりもする。
「静寂を担うもの」が何でサイドに1枚なのかよく聞かれた。このカードはコントロール相手、特にエスパードラゴン相手に入れると効果的だ。「龍王オジュタイ」が「静寂を担うもの」で除去された時、このカードの強さを思い知るだろう。時としてただの2マナでパワー2のフライヤーでしかないが、それでも弱くはない。
総じて、私はピン挿しして相手の裏をかくカードを使ってみせるのが大好きなのだ。


クリーチャーを採用しない事で呪文を入れる枠ができる。具体的に言うと、プレインズウォーカーだ。4ターン目に「ゼンディカーの同盟者、ギデオン」を是非とも唱えたいし、このデッキは4積みしている。「ゼンディカーの同盟者、ギデオン」は環境を定義するカードで、このデッキにはぴったり入る。充分な除去があれば序盤を更地に保つのは容易だ。そうすると更地にギデオンを着地させられるし、そのままいけばゲームに勝てる。


このデッキの勝ち筋は全て1枚でゲームに勝てるだけの強さがある。9枚のプレインズウォーカーはアドバンテージを生み出す事ができるし、白と黒は環境で最も強いプレインズウォーカー達を使えるのだ。


このデッキはプレインズウォーカーがすぐに落ちない状況下で使用したい(もちろん、確実に対処できる「破滅の道」はしょうがないが)。実際、私は忠誠度が1まで落とされる事を解った上で、それでも喜んでソリンをプレイした。忠誠度0と1は大違いだ。そして、次のターンに入った時、もう相手に攻撃されないという確信があった。


デッキにはもう一つの勝ち筋がある、「荒野の確保」だ。「ゼンディカーの同盟者、ギデオン」の紋章や「ウェストヴェイルの修道院」を前提とした「荒野の確保」は勝てる。
しかし、私は4枚は入れなかった。トーナメント中しばしば2枚手札に入ってきたがちっともうれしくなかった。
序盤に打って「ドラゴンの餌」のように使うのはつまらない。このカードは大量マナからぶっ放すべきカードで4枚の「骨読み」があれば探すのはそこまで困難ではないはずだ。


「ウェストヴェイルの修道院」と「荒野の確保」を両方デッキに入れるとうっかり勝利できるようになる。皆「ウェストヴェイルの修道院」を使う割には驚くほどオーメンダールに対処できない。我々には「苦渋の破棄」がある。3点は痛いが、それでも多くの問題に対処できる。
万能追放除去は厳しい盤面を打破するカードだ。
例えば、「龍王シルムガル」にプレインズウォーカーを奪われる前に除去できると流れが変わるし、「搭載歩行機械」を追放すれば命を救われる。


このデッキには多様な除去が入っており、大事なのは受け皿の狭い除去から使って「苦渋の破棄」は本当に必要な時まで取っておくことだ。
他のメインボードは語るまでもないだろうが例外は「神聖なる月光」だろうか。少なくともサイクリングできると言う事はメインボードに採用できるという事で、土地の枚数を減らせるという事だ。何回かこのカードのおかげで致命的な3枚目の土地を見つけた事がある。このカードは相手が「衰滅」を恐れて4マナと「集合した中隊」を構えてターンを譲った時、手札に抱えておくといい。
それからの話は早い。相手は何も知らないから驚くし、絶対喜ばない。


サイドに「死の重み」を採用したのは白ウィニーに対して私が考え得るもっとも強い回答だからだ。これは緑黒アリストクラッツにも使う。「ナントゥーコの鞘虫」含め、ほとんどのクリーチャーに対処できるからだ。
メインに何枚か手札破壊を入れているが、白ウィニーには全然役に立たない。「精神背信」をメイン2枚のみとし、サイドにいっぱい入れた。グリコンがニューヨークには多いと聞いて、白黒コントロールは有利だと思っていた。グリコンには「精神背信」がぶっ刺さる。「骨読み」か「コラガンの命令」を追放すると相手は「ゴブリンの闇住まい」を使いたくなくなる。


今後、白黒コントロールは強いデッキとされるだろうし、皆が使う事でどういうデッキに育つのか楽しみだ。ニューヨークでこれを使っている人は少なそうだったが、そんな状況も変わるだろう。
私は最高のプレイとしたとは思っていないが、いいデッキといい引きがこの結果をもたらしたと思っている。
君が大会に出る時、怖いデッキが一つも思い浮かばない時、それは君のデッキ選択が正しいという事だ。今回の私の白黒コントロールのように。

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