2016年6月20日月曜日

【翻訳】How to Mulligan: Vancouver Edition, Part 2/マリガンのやり方-ヴァンクーバー編

今回はスタンダード、リミテッド編。
リミテ弱者的にちょっと今回の自信ないんだわ(゚∀゚)アヒャ
モダン、レガシー編の翻訳はこちら
原文はこちら

前回のマリガンのやり方はエターナル環境についてで、積極的なマリガンを推奨した。
何故ならエターナル環境はデッキが強力で、カードアドバンテージの重要性が相対的に低いからだ。

スタンダードとリミテッドでは少し話が変わる。
当然だが、この二つはエターナルとは全然違う世界だからだ。

スタンダード

スタンダードの対戦はそこまで早く終わらない。
強いカードもあるが出てくるのは終盤だし全く対処できないカードという事もない。
したがってゆっくりしたゲーム進行になる事でカード1枚1枚が重要になり、手札を全て使い切ってようやく勝利なんてこともザラだ。
このような点からマリガンの判断は非常に重要だ。マリガンする事によってお前が諦めた1枚のカード、これが勝敗を分ける可能性があるのだ。

(初手)
①ゼンディカーの同盟者、ギデオン
②骨読み
③神聖なる月光
④放棄された聖域
⑤沼
⑥ウェストヴェイルの修道院
⑦平地

この初手をキープしてひどい目に合う可能性はいくらでもある、特に後手で相手がアグレッシブなデッキだったら本当に大惨事になるだろう。
何にしろ、まだ見ぬ相手を前にしてこのハンドはキープすべきだ。
この初手で負けるとしてもこれより酷い6枚はいくらでもあり得る。このデッキ(白黒コントロール)には『特定の状況でしか使えないカード』が大量に入っているからだ。
「ゼンディカーの同盟者、ギデオン」「荒野の確保」「衰滅」に貧弱なマナベース、これで充分だ。したがって土地とマナカーブに沿って唱えられるスペルがあればキープでいい。
特定の1枚を必死に探しに行くメリットがあまりない。

デッキが"まっすぐ"でないほど、上記のハンドはキープすべきだ。
シンプルなルールとして2~4枚の土地と順当に出せるスペルがあればキープ。
"まっすぐ"ではない、ロングゲームを行ってアドバンテージ差によって勝とうとするデッキの場合、カードを1枚減らすほど負ける可能性が上がる。特定の状況に適した(つまり他の状況では役立たない)カードが大量に入ったデッキは特にそうだ(除去がかみ合わないとそもそも負けるのだから枚数を重視しろって事ですかね)。

(初手)
①町のゴシップ屋
②永遠の見守り
③サリアの副官
④平地
⑤平地
⑥平地
⑦平地

他の3枚のスペルの組み合わせもあり得るが、どの道マリガンだ。
この後土地を1枚でも引いたらお前は死ぬ、何故ならその土地を使う事はないからだ。
4枚めの土地ですらいらない、このデッキが4マナでやる事なんて墓地の「グリフの加護」を戦場に戻す事くらいだからだ。

白ウィニーがスタンダードで最も"まっすぐ"なデッキだ。
モダンのデッキのように積極的にマリガンすべきだ、「サリアの副官」のような壊れカードが初手にない場合は特に。
意識したいのは順調に展開してマナフラッドを起こさない事だ。
こんな事(積極的なマリガン)ができるのは、このデッキで必要なのは2枚の土地(白ウィニーは単色デッキである上に無色ランドが入っていない)と後は何でもいいからだ。
2、3枚土地があればやりたい事はほぼ全部できるだろう。


リミテッド

ドラフトとシールドは大体同じ事情だ。
一応ドラフトの方がシールドより構築に近いデッキになるがそこまで大した差ではない。

リミテッドデッキの目標は相手のリソースを最後の1枚まで使い切らせることだ。
相手のカードに対処する事なく速やかに相手のライフを詰める、といったデッキはあまり多くない。

常に意識すべきはお前のデッキが回り始めるまでどれくらい時間がかかるか、である。
例えばデッキに7マナの呪文があり、2枚のカードのためにタッチカラ―している、そして初手に3マナのスペルと4マナのドローに5枚の土地(デッキの色を全て供給できる)があればキープだ。
上の白黒コンの初手の場合、これより酷い初手はいくらでもあり得る。
7マナにアクセスできそうで、色も揃っているなら感謝すべき初手だ。もちろん、相手の引きが強かったらどうせ負ける。

同じデッキで次のような初手、①2マナ②2マナ③2マナ④土地⑤土地⑥7マナ⑦タッチ色のカードだった場合は大変な事になりそうだ。
このデッキはアグレッシブなデッキではないので2マナのカードが多すぎても相手のライフを詰め切れないし、7マナのカードを使えるチャンスもタッチ色のカードを使うチャンスもなさそうだ。

ただ、「7マナの呪文もタッチ色のカードも使えない、これはダブマリで5枚スタートのようなものだ」と考えるのは正しい場合もあるが、少し早計。その5枚が土地だった場合は(多分無理だけど)7マナの呪文は唱えられるかもしれない。それは6枚スタートと考えるべきだ。

さて、お前のデッキがカードアドバンテージではなく速やかにライフを削るデッキになったとしよう。
意識してほしいのはお前のデッキがどの程度ロングゲームに耐えられるのか、除去は何枚あるのか、デカ物はあるのか。
これを意識する事で相手の動きに対応すべきか、対応しない事を選択し相手のライフを詰めるべきかを判断ができるようになる。

イニストラードを覆う影なら「放たれた怒り」「アドレナリン作用」「溶岩の地割れ」があればアグレッシブな(ロングゲームを放棄する)プランを選択できる。ただし、パンプ呪文で最後のひと押しができるように序盤にしっかり攻める必要がある。
相手にダメージを与えられないカードは採用できないし、構築スキルが問われる。
マリガンしないいいように、序盤に展開できる生物を充分にデッキに入れろ。

このような基準がいつか何かの役に立つと幸いだ。

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